あさひな、防水スマートフォンを水没させたってよ

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楽しい思い出だけで終わるはずだったBBQで、スマートフォンを水没させるという苦い思い出も作りました。水没に至った過程や原因をはじめ、水没した場合の対処方法や防水端末で確認しておきたいことをまとめておきます。

事の顛末


夏のある日、早起きして東京都あきる野市の秋川橋河川公園バーベキューランドへ。JR 武蔵五日市駅から徒歩8分と駅近で、道具は一式レンタルできる。近くにスーパーがあるから、手ぶらで行けるのも嬉しいポイント。

混雑するかもしれないということで、かなり早めに行ったら普通に空いていた。BBQの前にまずは川で遊び。気温は高かったけど、水は冷たくて気持ちいい。

澄んだ川と生い茂る木々。壮大で美しい自然は、都会の人混みで消耗した心を潤してくれる。この後、スマートフォンまで潤されることになるとは…。

川で遊んだ後は、お待ちかねのBBQタイム。猛暑の中、火を起こすのは重労働。ひたすら暑い。クーラーで夏を無効化している人間にとっては地獄だった。

2Lのスーパードライと炭火で焼いた肉。これが幸せ、これぞ幸せ。火起こし後の疲れた体に沁み渡るビールと香ばしく焼けた肉が食欲を掻き立てる。

ビールが足りなかったので、途中で500ml缶を追加。うまい肉とキンキンに冷えたビール、「最高」以外にこれを表現できる言葉を僕は知らない。

浅はかな慢心と悔やみきれないほどの後悔

肉と酒を堪能した後、また川で遊んでいると水中に小魚がいた。一緒に来ている女の子が「魚泳いでる!動画撮りたい!」と言ったのを聞き逃さなかった。参加者の中で唯一防水端末を持っている僕の存在を見せつけて好感度アップだ!そんなことを考えながら、ドヤ顔でXperia Z5 Premiumを差し出した。

楽しみ尽くして、体力も尽きた。帰宅してシャワーを浴びて爆睡。夜中に起きるとLINEに新着メッセージが。

魚の動画送って🐟

あさひな
いいよ!ちょっと待ってて

早速Xperia Z5 Premiumの動画をPCに転送しようとしたが、認識されない。ふとXperia Z5 Premiumに目を向けると、意識しなければ気づかないような小さな変化があった。

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おわかりいただけただろうか。カメラレンズ内に水滴がある。言葉にならないこの気持ち。にじみ出てくる嫌な冷や汗。僕はちょっとかっこつけようとして、もっと大事なものを失ってしまった。

あさひな
ごめん、動画撮ったスマホ水没しちゃったみたい

壊れて動画送れないってこと?

あさひな
うん、ほんとごめん

防水って言ってたのに水没したのウケる笑

あさひな
えっ、そこ笑うところじゃないでしょ…

溺愛しているXperia Z5 Premiumを失い、撮影した動画も失った。これではスマートフォンをたくさん持っているのに、ここぞという肝心な時に使えないただのガジェットオタクだ。好感度も下がった。神は僕を見捨てたのだ。

Fin.

水没したらやるべきこと

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水没しても適切に対応すれば復旧できることもあります。手順は簡単なので、諦める前にまずはやってみましょう。また、このような事態に備えて定期的にデータをバックアップしておくと安心です。

やってはいけないこと

  • 温風を当てて乾燥させる
  • 電源を入れる
  • 充電する
  • 本体を振る

これらはスマートフォンにダメージを与える可能性があるのでやってはいけません。知らないとついついやってしまいそうなことばかりですよね。頭の片隅にでも置いておいてください。

やるべきこと

  • SIMカードやバッテリーなど外せるものは全て外す
  • 水道水以外が侵入した場合は、水道水で内部を洗浄する
  • 水分をよく拭く
  • 密閉袋に乾燥剤を入れて完全に乾燥するまで放置

以上の手順で乾燥するまで待ちます。ただし、数日かかるため複数台スマートフォンを持っていなければハードルが高いかもしれません。もし使えるようになったとしても、内部にダメージが残っていることもあるので、修理に出した方が無難です。

そもそもXperia Z5 Premiumの防水って?

Xperia Z5 Premiumは防水であるにもかかわらず、水没してしまった原因は一体何でしょうか。防水性能に関する記述がXperia Z5 Premium SO-03H 製品ページ(スペックとサービス・機能)にありました。

防水性能IPX5/8に対応。ご使用の際はキャップ(外部接続端子カバー)が確実に閉じているかご確認ください。防水性能を維持するため、異常の有無にかかわらず2年に1回部品の交換をおすすめします(有料)。
IPX5とは、内径6.3mmの注水ノズルを使用し、約3mの距離から1分あたり12.5リットルの水を最低3分間注水する条件であらゆる方向から噴流を当てても、通信機器としての機能を有することを意味します。
IPX8とは、常温で水道水の水深1.5mのところに携帯電話を沈め、約30分間放置後に取り出したときに通信機器としての機能を有することを意味します。

本機はメーカー独自の試験基準にもとづき高湿度条件下(浴室など)で利用できることを確認しておりますが、次の点に注意しご利用ください。

せっけんやシャンプー、入浴剤の入った水など水道水以外のものをかけたり、水道水以外のものに浸けたりしないでください。それらが付着してしまった場合、直ちに常温の水道水で洗い流してください。
湯船(温水)に浸けたり、落下させたりしないでください。誤って落下させてしまった場合は、直ちに取り出してください。
湿気の多い場所に長時間放置しないでください。ご使用後は、浴室から取り出しておいてください。
温水のシャワーを直接かけないでください。
サウナでは本機を利用しないでください。
寒い屋外から暖かい浴室などに急に本機を持ち込まず、一度室内に置いて本体が温まってから持ち込んでください。
浴室内では充電を行わないでください。

長々と書いてありますが、よく見てみると意外と限定された環境でしか防水性能を発揮できないんですよね。今回のケースで重要なポイントはズバリ2つです。

  • 防水性能は常温の水道水でのみ保障されている
  • 川の流れがIPX8の基準を超えていた可能性がある

結局、防水性能が保障されていない環境で使用したユーザーが悪い。水深30cm程度で流れも遅い川なら大丈夫だろうという判断が甘かったと言えます。

EXPANSYSに修理の取次を依頼してみた

http://newstalker.net/review/5236/

ピンクのXperia Z5 Premiumは、SIMフリースマートフォンなどを扱っているEXPANSYSで購入しました。フォトレビューで少し触れたように、国内モデルではないので、キャリアによるサポートが受けられません。今回の一件で故障したため、保障適応外の水没でもメーカー修理に出してもらうことができるのかを問い合わせました。

商品が水に浸入された場合、症状がすぐ反映されない場合ございます。浸水程度によって数週間後に、内部が酸化する、またはサビつくこと場合がございますので、大変恐れ入りますが、水没修理依頼を受取っておりません。ご了承ください。

以上、よろしくお願い申し上げます。

このような回答が返ってきました。内部が酸化してサビついているから修理したいのに、まさかそれを理由に断られるとは…。おそらくメイン基盤が死んでいるので、修理というより実質交換になるからもう1台買った方がいいよって感じですかね。残念無念。

教訓:防水を過信しない

防水なのに水没した原因は、防水性能を過信したことです。前述したように、Xperia Z5 Premiumの防水性能は冷たい川の中で使用できるレベルではありません。そのような用途であれば、アクションカムやタフネスカメラを使うべきでした。

今話題のiPhone 7/7 Plusも防水防塵に対応しましたが、どのような環境で性能が保障されているのかを確認しておくといいでしょう。自ら水に沈めるのはやめておいたほうがいいと思います。何らかのアクシデントで水がかかったり、水中に落としてしまった時の保険と考えた方がいいのかもしれません。