Mobile World Congress 2017で詳細がお披露目された「BlackBerry KEYone」は、事前に漏れていた情報通りでした。特にサプライズはなかったものの、BlackBerryファンにとっては待望のQWERTYキーボード搭載モデルで注目を集めています。いちBlackBerryユーザーとして考察していきます。
やや控えめのスペック
OS | Android 7.1 Nougat |
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SoC | Qualcomm Snapdragon 625 Octa-core |
RAM | 3GB |
ROM | 32GB |
ディスプレイ | 約4.5インチ 1620 × 1080 |
カメラ | リア:12MP フロント:8MP |
バッテリー容量 | 3,505mAh |
サイズ | 高さ 156 × 幅 77 × 厚さ 7.9mm |
重量 | 約180g |
カラー | ブラック |
スペックはミドルレンジでそこそこ快適に使えそう。形状的にこれでゲームしないと思うし、これ以上だとオーバースペックになってしまうので、ちょうどいいかもしれませんね。
ついに指紋センサーを搭載
実はスペースキーが指紋センサーになっていて、ハードウェアキーボード搭載モデルとしては初めて生体認証に対応しました。意外と使いやすい位置かも。
BlackBerry キーボードが不安材料
キーボード部分は特に目新しい機能はありませんが、タッチ操作やショートカット機能は継承しています。このような工夫は評価したいところですが、日本語入力が残念すぎるというのが現状で、これが改善されないと購入を躊躇してしまうレベル。
スライドのBlackBerry Privは日本語をフリック入力、アルファベットはQWERTYキーボードという使い分けができました。BlackBerry KEYoneはストレートタイプなので、純正IMEのBlackBerry キーボードの日本語入力を頑張って欲しいです。
得たものと失ったもの
Androidを搭載するようになってから、縦長の形状を採用しています。従来機種のスクエア型またはそれに近い画面比率だと、どうしてもAndroidアプリが使いにくいので、これは賢明な判断です。
しかし、キーボードを打つ持ち方をしていると、画面の上方に指が届かないという問題が。豊富なAndroidアプリを使えるようになった代わりに、BlackBerryのハードウェアに最適化されていたBlackBerry OSより操作性は悪くなったと感じるかもしれません。
まとめ:厳しい現状を打破するには物足りない
業績は芳しくなく、シェアは減少の一途を辿っています。BlackBerry Limitedはハードウェア事業をTCLに委託し、ソフトウェア事業に注力していく方針です。BlackBerry KEYoneは、この厳しい現状をひっくり返すほどのインパクトや変化が無かっただけに、今後が心配でなりません。
549ドル(約64,000円)という価格設定は客観的に見ると強気で割高感があるのも事実。スペックだけでは語れない作り込まれたハードウェアキーボード、セキュリティの高さなど様々な魅力がありますが、そこにニーズがないのかもしれません。